ジャパン フォーカス:中東でのあいやの抹茶、日本への牛肉輸出、森永乳業と明治の新FFC、日本の水産物輸出市場

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©Getty Images

今回のJapan Focusでは、中東抹茶市場におけるあいやの取り組み、米国の対日牛肉輸出拡大への期待、森永乳業と明治の新しいFFCの立ち上げ、日本の水産物輸出市場の拡大について特集します。

日本のあいや、中東で開花する抹茶市場に成長機会を狙う

日本に本社を置く株式会社 あいやは、抹茶市場がまだ拡大の余地が大きい中東で成長機会を掴もうとしている。

同社が中東に進出したのは5年前で、当時は抹茶が現地の消費者に比較的知られていな  かった。

シンガポール、台湾、韓国などのアジア諸国と比べると、中東の消費者の抹茶に対する認識にはまだ「大きな差」があるが、抹茶とその食品・飲料製品への応用に対する関心は高まっており、その主な理由はその健康効果である。

活動強化:米国は、観光の回復と小売の新たな機会を背景に、日本への牛肉輸出が復活することを期待

米国は、パンデミック後の観光の増加や新たな小売機会を背景に、日本への牛肉輸出の復活を期待している。2023年の輸出額は23%減の18億ドルだった。

FoodNavigator-Asia誌が参加したFoodEx JapanとJapan Supermarket Trade Showの両方でこの部門は大きな存在感を示しており、この数週間で国内での活動を強化している。

業界団体である米国食肉輸出連合会 (USMEF) は、FoodEx Japanは、プレミアムな牛肉や豚肉を熱望する消費者を引き込み、日本の小売大手との永続的な関係を築く重要な機会を提供してくれたと述べた。

協会は、円安や日本の高い輸入関税、可処分所得の減少が牛肉の需要に打撃を与えたが、 最近の観光業の回復が外食産業の楽観的な見方を後押ししていると指摘した。

森永製菓、需要が高まる中、骨と腸の健康、疲労回復をターゲットにした多機能FFCを新発売

森永乳業は、日本の消費者の主な健康関心事をターゲットとし、多機能製品に対する需要の高まりに対応するため、いくつかの新しい機能性表示食品(FFC)を展開する予定である。

新発売のひとつは、同社のビフィズス菌ヨーグルトシリーズへの追加である。「ビヒダス  ヨーグルト 骨密度対策 ドリンクタイプ」と名付けられたこの商品は、森永製菓のビフィズス菌BB536(B. longum BB536)とマルトビオン酸を含んでいる。

同製品は、「骨と腸のダブルケア」を謳っている。

新鮮なチャンス:日本の水産物輸出業者、中国輸入禁止後の「5兆円」目標達成に向け新市場開拓へ

日本の政府関係者と水産物輸出業者は、昨年の福島の処理水放出に伴う中国の輸入禁止 措置に揺れる中、新たな海外市場を開拓するために手を組んだ。

東京で最近開催されたFoodExショーで、農林水産省は、処理水問題のために新たな海外 販路開拓を望む企業を支援するため、ネットワーキング・レセプション・パーティーを開催した。

農林水産省と日本貿易振興機構(ジェトロ)は、FoodExで1,000を超えるミーティングを設定、追加販売を促進するためのマーケティング戦略を展開した。

その中には、著名な料理人である工藤秀吉氏による日本産水産物の特徴や調理法に関する調理実演も含まれていた。

また、工藤シェフは能登半島で活躍する漁師や卸売業者とセッションを行い、日本の豊かな水産資源や漁業、日本の水産物の品質の高さについて海外バイヤーに語った。

クロセチン創生:明治が目と睡眠をサポートする機能性乳飲料を発売

明治は、目の調節機能をサポートし、睡眠の質を向上させるという機能性表示食品(FFC)の新商品を発売する。

「明治 目と睡眠Wサポート」と名付けられたこの乳飲料には、クチナシの果実やサフラン由来のカロテノイドである機能性成分クロセチンが7.5mg含まれている。分子量が小さいため、体内に吸収されやすい。

明治は今回の発売により、日本の消費者、特に若年層から中高年層が抱える現在の悩みに応えていく。