ジャパン フォーカス:アサヒスーパードライの業績、森永製菓の新たな機会、協和発酵のポストバイオティクスの継続的成功、食品廃棄物削減など

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©Getty Images

アサヒスーパードライの収益性維持における極めて重要な役割、森永製菓の機能性食品開発における新たな機会、キリンの協和発酵のパンデミック後の継続的な成功、食品廃棄物削減への取り組み、世界初、ハナマルキ塩麹ブランド「液体塩麹」などを特集します。

ビールの押上げ: アサヒスーパードライ、新工場のコスト削減の中、国際的成長を牽引

アサヒビールは、鳥栖に新設した国内ビール工場でコスト削減が行われる中、「アサヒスーパードライ」が好調で、収益性と国際的な成長を維持している。

アサヒは先ごろ、2023年9月期第3四半期決算を発表し、売上高は前年同期比6.1%増の20億2,000万円、コア営業利益は同8.6%増の1,996億円)となった。

アサヒグループホールディングス株式会社の勝木 敦志代表取締役社長 兼 CEOによると、その大部分は値上げによるものだという。

ポストバイオティクスの牽引力:森永製菓、食品・飲料への使用がFDAに承認され、タイ市場での成長を狙う

森永製菓は、「LAC-Shield」ブランドで販売されている同社のポストバイオティクスが、タイの一般食品・飲料に使用可能な原料リストに追加され、東南アジア(SEA)諸国における機能性食品開発の新たな機会が開かれたと発表した。

LAC-Shieldは加熱死菌したLacticaseibacillus paracasei MCC1849株である。熱やpHに安定であるため、粉末飲料だけでなく、バーやシリアルなど、高熱処理を受ける一般食品に組み込むことができる。

日本国内だけでも、2014年の発売以来、1,000を超えるサプリメントや機能性食品に使用されている。

多用途性と安定性:キリンの協和発酵はパンデミック後に免疫の波にどう乗ったか - WATCH

キリンの健康科学部門である協和発酵は、ポストバイオティクス成分の多用途性と安定性により、COVID-19パンデミック後も商業的成功を収めることができたと述べている。

同社はiMMUSE製品でNutraIngredients-Asia AwardのProduct of The Year - Immune Support賞を受賞、成功の主な要因としてその強力な多用途性を挙げている。

食品廃棄物削減:日本は意識と行動目標の達成に「近い」と考えている-政府データ

日本政府の新しいデータによると、国民の80%が同時に食品廃棄や食品ロスについて意識し、具体的な行動を起こすという目標の達成に近い可能性があることが明らかになった。

日本では2019年に 「食品ロス及び廃棄物の削減の促進に関する法律」 が制定され、傷んでいない食品が廃棄されるのを防ぐために、官民のキャンペーンや政策が巻き寿司などの食品や消費期限表示基準などに多くの注意が払われている。

魔法のマリネ:世界初の液体塩麹ブランド、ASEANのうま味と健康のトレンドに乗ることを願う

ハナマルキは塩麹ブランド、液体塩麹が、欧米や東アジア市場で成功を収め、ASEANで拡大するうま味と健康のトレンドに乗ろうと大きな計画を立てている。

塩麹は米、塩、アルコールから作られる日本の伝統的な調味料で、発酵プロセスを経て強いうま味を生み出す。加熱処理をしていないため、酵素やプロバイオティクス、プレバイオティクスの効果もあり、漬け込みと味付けという2つの主要な機能を発揮する。

ハナマルキは、塩麹を米粒の残らない透明な液状に加工する技術を開発した、現在世界で唯一の企業であると謳っている。