これは、全国スーパーマーケット協会(NSAJ)が最近発表した「スーパーマーケット統計調査2021」の主要な調査結果の一つである。
この調査は毎年発表されており、2021年は郵送とウェブ調査により実施された。
NSAJは、日本でスーパーマーケットを経営する278社(調査対象921社のうち有効回答を得た企業)のフィードバックを分析した。調査は、小規模(800m2未満の販売床面積)、中規模(800m2から1,600m2の販売床面積)、および大規模(1,600m2を超える販売床面積)の店舗サイズを含む、潜在的な小売店の全範囲を対象とした。
昨年の調査では、日本のスーパーマーケットが2021年に 「惣菜」 とも呼ばれるRTE商品の数を大幅に増やしており、今年も同様であること、またこのカテゴリーの潜在的利益率が他のカテゴリーよりも高いことが明らかになった。
「惣菜は2021年の製品カテゴリー別SKU数の増加率が23.8%と最も高く、最も近い競合は畜産物で12.3%とほぼ半分の増加率であった」 とNSAJは調査資料を通して述べている。
「また、調査対象のスーパーマーケットの半数以上(50.7%)が、今後さらにこのカテゴリーのSKU数を増やす予定であると回答している。これは、このカテゴリーを通じてより高い利益率の達成を目指すスーパーマーケットの割合が最も高く(35%)、ほとんどの回答者がこれらの平均利益率は徐々に上昇していると答えていることと一致している。」
「SKU増加予定のその他のカテゴリーも、魚介類(33.8%)、肉類・肉加工品(31.8%)、果物・野菜(30.2%)など食品関連であった。」
加工食品に加え、ほとんどのスーパーマーケットでは、売上の最大化のためにプライベートラベル商品の拡充を検討しているが、現時点では70.6%の回答者がすでに取り扱っている。
プライベートラベル商品は、日本ではPB(プライベートブランド)とも呼ばれ、調査によると、こうした商品群の恩恵を最も感じているのは、多くの店舗を経営し、大都市圏に立地する大手小売企業であるという。
「特にドライグロサリーのPBはその傾向が強く、2021年の売上高は2020年比で43.7%増と高い割合を示しています」 とNSAJは述べている。
「小売企業の約半数がPB商品の拡販を計画していることがわかった。食料品では、乾物食料品で58.9%、生鮮食料品で54.1%の企業が取り組みを強化する意向を表明している。」
「PBは、「低価格」(小売企業の70%)、「安心・安全」(61.5%)の商品として位置づけられており、首都圏では「高品質」(57.1%)商品としてのマーケティングに軸を移していることも特筆される。」
プライベートブランドの売り上げを伸ばす動きは、利益の観点からも驚くべきことではない。調査では、日本のスーパーマーケットがプライベートブランド製品を販売することで得た具体的なメリットも調べたところ回答者の77.7%が感じた最大のメリットは「粗利益の確保」であった。
次いで、「商品の安全性の向上」57.6%、「企業ブランド価値の向上」51.7%となっている。