TmallでTOPに:中国進出後のアーモンドミルク販売で日本のグリコがナンバーワン

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日本の菓子メーカーである江崎グリコは、このほど中国でアーモンド効果ブランドを立ち上げ、わずか2カ月でTmallのアーモンドミルク製品のトップアイテムとなった。

グリコは2014年に日本で初めて同ブランドを発売し、中国はその最初の海外市場。

上海江崎グリコ食品有限公司が8月に発売した「アーモンド効果」は、オリジナル、無糖、カカオの3タイプで、アリババのTmallで販売されている。

Tmallの非大豆植物性ミルクカテゴリーの中で、アーモンド効果は5位であった。トップ4品はオーツミルクのブランドだった。

中国での販売

上海江崎グリコ食品有限公司コーポレートコミュニケーション部のJing Xu氏によると、中国でアーモンド効果を発売することになったのは、中国の消費者の間でグリコのブランド認知度が高かったからだという。

同社は1995年に中国で菓子事業を開始し、Pocky、PRETZ、Pejoyを製造している。

「最近、中国では植物性ミルクの市場が拡大していますが、アーモンドミルクの市場はまだ非常に小さいです。植物性ミルク市場の規模は、アーモンドミルク成長の可能性を秘めていると考えています」とJing氏は述べている。

市場調査会社のAgencyChinaによると、中国の植物性ミルク市場は、2020年に550億人民元(85億米ドル)の規模になる。これらには、大豆、アーモンド、オート麦、クルミ、ピーナッツ、ココナッツミルクなどが含まれる。

Jing氏は、グリコのアーモンドミルクには、他のアーモンドミルクブランドにはない、抗酸化物質であるビタミンEが強化されていると話す。

中国では、アーリーアダプターを獲得するために、マスメディアではなくソーシャルネットワーキングサイト(SNS)を活用したマーケティングを行っている。

また、2022年には、他のEコマース・プラットフォームでのプレゼンスを高めることを計画している。「中国の消費者にとってはまだ新しいカテゴリーであるため、選択したチャネルを通じてブランド価値が十分に届けられるように慎重を期します」とJing氏は述べている。

グリコはアーモンド効果ブランドとして、コーヒー、キャラメル、さらにはアーモンド、クルミ、ヘーゼルナッツを組み合わせたミルク製品など、11タイプを日本で販売している。

食品ロスと廃棄物

日本では、10月を「食品ロス削減月間」と定めている。江崎グリコでは、2030年に食品ロスを95%削減するという目標を掲げた。

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食品廃棄物対策のひとつとして、人気のスナック菓子カプリコの外観基準を満たせなかったものを数量限定で安価に販売している。

「今後は、グリコ社内だけでなく、サプライヤー側で発生する食品ロスや、流通業者と連携して小売店側で発生する食品廃棄物を削減し、環境負荷の低減や価値創造につなげていくために何ができるかを考えていきたい」とJing氏は付け加えた。