奇抜なイノベーション:日清は50周年を記念して、デュアルフレーバーカップヌードルとソーダシリーズを創りだす

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日本のカップ麺のパイオニアである日清食品は、今年でブランド50周年を迎え、デュアルフレーバー製品とカップヌードル風味のソーダを発売している。

デュアルフレーバーカップヌードルは、2つのコアフレーバーを1つにまとめた4つの製品シリーズで、「カップヌードル スーパー合体シリーズ」というブランドで販売されている。

日清食品ホールディングス株式会社のコーポレートコミュニケーションチーフであるHaruka Aokiさんは、FoodNavigator-Asia誌に次のように語った。

「カップヌードルはこれまで数多くのバリエーションを発売してきましたが、今年はブランド誕生50周年ということで、カップヌードルの8つのコアフレーバーを消費者の皆様にこれまでとは違った観点で味わっていただきたいと考えました。」

「1年ほど前に会議を開き、どのような記念商品が作れるか話し合った結果、カップヌードルの8つのコアフレーバーから2つのフレーバーを組み合わせて1つのパッケージに収めた新しいカップヌードル商品を作ることになりました。」

Aokiさんによると、このアイデアは、近年、2つの異なる味を混ぜて楽しむ様子をSNSに投稿する消費者が何人もいたことがきっかけであった。

「これは、カップヌードルの人気ある食べ方になっていることから、昨年は味噌味とうま辛豚骨味を組み合わせたプロモーションを実施し、お客様に新しい味を体験していただきました。今回の新商品は、昨年のプロモーションのコンセプトをさらに進化させたものとなっています。」

今回は、オリジナルとしお、シーフードとカレー、味噌とうま辛豚骨、チリトマトとチーズカレーを組み合わせた4種類の商品が用意されている。

R&Dの挑戦

新しいフレーバーを一から作るのではなく、消費者になじみのある既存のフレーバーをどう組み合わせるかが課題だったとAokiさん。

「それだけではなく、新しい組み合わせはどの単品フレーバーよりも美味しくなければ商品化する意味がありません。」

最も苦労したのは、主力商品であり、最も人気のあるオリジナルカップヌードルのフレーバーにどのフレーバーがしっくりくるかを選ぶことだった。

「レギュラーカップヌードルの唯一無二の味を維持しながら、いかに新しさを加えるかが大きな課題でした。レギュラーカップヌードルに使われているスープは、カップヌードルカレーやうま辛豚骨のように目立ったものではないので、そのバランスをとるのがとても大変でした。」

「最終的には、通常のカップヌードル風味とカップヌードルしおの組み合わせを選びました。粉末スープに後者特有のスモークオリーブの風味を加えることで、2つの風味を最大限に引き出すことに成功しました。」

カップヌードルしおは塩味のラーメン。

合計で28種類のフレーバーの組み合わせを作り、最終的に8種類のフレーバーと4組のペアに絞り込んだ。この作業には約5ヵ月を要した。

これら商品は、全国のスーパーマーケットやコンビニエンスストアで数量限定で発売されている。

ワイルドな夢

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日清のもうひとつの新商品は、カップヌードル味のソーダシリーズ。

ジンジャーエールに塩コショウを効かせたソーダ(カップヌードルソーダ)、シーフードにクリームを効かせたソーダ(カップヌードルシーフードソーダ)、コーラにカレーを効かせたソーダ(カップヌードルカレーソーダ)、トマトにヒリヒリ感を効かせたソーダ(カップヌードルチリトマトソーダ)の4種類のバリエーションがある。

日清のオンラインストアをはじめ、Amazon、au PAY Market、楽天、Lohaco、ヨドバシなどのECサイトで販売されている。

また、主力商品の50周年を記念して、高タンパク・低糖質のカップヌードルや、残ったスープを固めるための固化剤などをいち早く登場させた。最近では、カップヌードルのパッケージに貼られていた蓋閉めシールを廃止し、二重のフラップ式の蓋に変更することも発表している。