CAAによると、コロナ禍に乗じて、製品にウイルスに対する保護的な標榜をしているメーカーがあるが、COVID-19の特性がまだすべて明らかになっていないことを考えると「不合理」であるとしている。
CAAは、ラベルに不適切な情報や誤った表示をしないようメーカーに要請するとともに、このような虚偽広告を監視し、一般消費者に注意を喚起している。
取締り
CAAが発表した通知には、一般食品、健康食品、殺菌剤、加湿器、シャンプーの包装ラベルに記載されたCOVID-19関連の表示のうち、製品がCOVID-19を予防または治療することを明確に示唆するもの42件が挙げられている。
実際の製品やブランド名は開示されてはいない。
42件の虚偽・誇大表示のうち、キャンディ、ゴマ、ハチミツなどの一般食品と、健康食品(ビタミン、ミネラル、プロバイオティクスなど)が32件あった。
これらの表示例には、「亜鉛、マグネシウム、ビタミンCがCOVID-19に対する免疫機能を向上させる」、「DHAとEPAがCOVID-19に負けないように免疫機能を正常に保つ」、「ゴマ(抗酸化物質)を食べてCOVID-19から身を守る」、「スイカズラがCOVID-19に効果的」、「βグルカンが耐性ウイルスに対する免疫力を高める」、「COVID-19感染症に対する殺菌力を持つマヌカハニー」などがあった。
食品や健康食品以外にも、殺菌スプレー(コロナウイルススプレー)、加湿器(殺菌効果)、抗ウイルスマットレス(ウイルスを99.99%破壊する)、「皮膚のバリア機能を強化し、コロナウイルスの感染を防ぐ」とするシャンプーなどの表示が報告されている。
日本のコンサルタント会社であるラベルバンクのCEO、河合弘之氏は、FoodNavigator-Asia誌に、これらの表示には「コロナウイルス」や「ウイルス」という言葉が含まれているために摘発されたと述べている。
現在のところ、COVID-19の予防や治療のために承認された食品や健康食品はないので、このような表示は削除しなければならない。
河合氏は、一般食品や健康食品の製造者は、ラベルに表示をする前に、免疫力向上などの機能性を示す十分な科学的根拠があることを確認すべきだと述べている。
健康食品の分野に参入する企業が増えるにつれ、メーカーは日本の表示に関する状況をもっと理解する必要があるとも語った。