錠剤保存技術:ファンケル、新しイノベーションを用いたチュアブル免疫サプリメントを発売

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ファンケルは、製造・保管過程での早期崩壊から錠剤を守る技術を応用した免疫サプリメントを発売した。

この技術は、「免疫力サポート」として知られるチュアブルタイプサプリメントに採用されていると、ファンケル広報部のToshihiro Tomita氏はNutraIngredients-Asia誌に語った。

同社が約1年かけて開発したこの技術は、チュアブル錠の形態で幅広い栄養素を届けることに応用できるとTomita氏は言う。

「口に入れるとすぐに崩壊し、水なしで食べられるチュアブル錠は、大人だけでなく子供でも簡単に摂取できる製剤として、お菓子やサプリメントなどに使用されています。」

「チュアブルのサプリメントは、飲み込みにくい方にも美味しく摂取しやすく、どこでも摂取できる利便性の高い製剤です」とチュアブルの魅力を語った。

「錠剤を作るために、炭酸水素ナトリウムという、錠剤が水分に触れると炭酸ガスや泡を発生させる成分を、撥水性のある油脂やポリマーでコーティングしています。」

このコーティングは、製造時や保管時に空気中の微量な水分と炭酸水素ナトリウムが反応するのを防ぐ。

Tomita氏によると、口に入れると唾液と接触して錠剤が発泡する。

この技術は、錠剤に含まれるクエン酸や炭酸水素ナトリウムが水分と接触することで、錠剤が発泡してしまうという安定性の課題に対応するために開発された。

保管中、錠剤が発泡する際に放出される炭酸ガスにより、製品の包装や容器が膨らみ始めることがある。

「この技術は、噛むと炭酸ガスが発生する発泡チュアブル錠に使用されています。発泡チュアブル錠以外への使用は想定していません」とTomita氏。

技術の特許が出願されていると付け加えた。

この技術の背景にある臨床的エビデンスについて尋ねると、「本剤の臨床試験での有効性は確認されていないが、成分が分解溶出することが確認されています」と同氏は述べた。

この技術は、口腔内や喉に生理活性物質を放出させるものであるため、口腔内や喉に作用する成分を配合した製品への応用が期待できるとしている。

更にこの製品は

免疫サポート プラズマ乳酸菌-キリンホールディングスの独自素材-を主原料とする。

ビタミンC、ビタミンD、緑茶エキスも配合。

プラズマ乳酸菌は、プラズマサイトイド樹状細胞(pDC)に働きかけ、健康な人の免疫機能の維持に役立つことが報告されている。

主にファンケルの通販や直営店舗販売のほか、ドラッグストアなどの卸売チャネルで販売されているとTomita氏は説明する。

2021年1月からは、中国へ越境e-コマースで販売される。