農林水産省は、食品表示を担当する各地方公共団体(食品表示主管部)に対し、11月23日付で取締りを強化するよう指示した。
当初、農林水産省は、7月3日から食品表示の柔軟な運用を開始し、食料生産者や食品表示局に対し、被災地への食料品の円滑な供給が 「重要な課題」 であることから、食料品については 「必ずしも食品表示基準に定められた義務表示事項の全てを表示する必要はない」 旨を伝えた。
「当分、不完全な食品表示(栄養表示や原産国などの情報)を取り締まる必要はないが、アレルギー表示及び消費期限などの商品への表示は必要だ」としている。
「これ以上の健康被害を未然に防ぎ、被災者の食事による健康被害を防止することが何より重要であるため、この2項目については、これまで通り取り締まりを継続する。」
気象庁が正式に「令和2年7月豪雨」と名づけた災害による洪水と土砂崩れにより、少なくとも77人の死者と7人の行方不明者を出し、鹿児島県と熊本県に打撃を与えた。
とはいえ、日本の食品表示法はまだ100%正常に戻ったわけではない、おそらく世界の原料サプライチェーンが正常に戻っていないために、コロナ感染症拡大により実施されている外国産原料に係る表示規制緩和に関する発表はまだ行われていない。
野菜の供給と価格は順調に推移
農水省はまた、降雨洪水の影響を最も大きく受けると予想されていたセクターの一つである、全国の野菜の生育状況及び価格見通しについても前向きな予測を発表した。
「聞き取り調査を行った14品目の野菜(大根、人参、白菜、キャベツ、ほうれん草、ネギ、レタス、トマト、ナス、ピーマン、キュウリ、ジャガイモ、里芋、玉ねぎ)のうち、これら野菜のほとんどの2020年11月の価格見通しは、実際には平年並み(過去5年分の平均値)と予想されています。」
「やや値上がりすると予想されるのはニンジンだけだが、11月前半だけで後半には平年並みに戻る見込。実際、白菜など一部の野菜は、茨城や長野での生産が好調なため、平年よりも安い価格で推移すると予想されます。」