宇宙でのフライドチキン:宇宙航空研究開発機構、フリーズドライ製品を宇宙食として認定

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宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、ローソンのフライドチキン(からあげクン)を3年間の試験の結果、宇宙飛行士のための宇宙食として承認した。

からあげクンは、人気の一口大のチキンスナック。 ローソンは1986年4月に鶏胸肉を原料としたからあげクンを初めて販売した。

ミッション中に、より多くの肉製品を望んでいた国際宇宙ステーション(ISS)に拠点を置く宇宙飛行士からのフィードバックを受けて、2017年2月にローソンは、JAXAとの協力を開始した。

この構想は、からあげクンをISSの日本人宇宙飛行士のための快適な食べ物に発展させ、長時間ミッションの精神的ストレスを和らげ、作業効率の維持および改善を目的としている。

JAXAの認証を取得した初めてのコンビニ商品となる。

ウィナー ウィナー チキンディナー

JAXAによるとISSで使用される食品は、ISSへの宇宙食供給の標準的な文書であるISS食糧計画で規定されている長期保存、飛行耐性、微小重力ストレスなどの要件を満たす必要があるという。

JAXAの有人宇宙飛行技術部門のSatoshi Sano准上級研究員はFoodNavigator-Asia誌宛のEメールの中で、「宇宙日本食は食品メーカーから提案され、JAXAが定める宇宙日本食認証基準に適合すれば、宇宙日本食として認証されます」と述べた。

宇宙日本食の規格では、食品製造設備を日本に設置することを義務付けている。

Sano氏によると、宇宙食として認証されるためには、1.5年以上の保管後も安全に食べる事が出来なければならない。

3年間のテスト後、ローソンのフリーズドライからあげクンの保存期間は18か月で、宇宙食として認定された。 各パックは66.6 kcalとなっている。

Sano氏の説明によると、製品は一口サイズのフリーズドライで、事前の準備なしで食べる事が出来る。

このスペースフライドチキンのニュースに関する一般からのコメントはオンラインで話題になり、水や火を使わずに消費できるため、災害の緊急用食品としての可能性を指摘する意見もあった。

「からあげクン」 は、24のメーカーから39の日本の認定食品にランクインした最新の製品。宇宙食には、森永乳業の栄養粉ミルク、タカラフーズのイワシ、ロッテのチューインガム、日清食品ホールディングスのラーメン、ホテイフーズのチキン缶などがある。

これらの軽食は、宇宙に長期滞在中の日本人宇宙飛行士を精神的にサポートすることを目的としている。

Sano氏は、ローソンのコンビニ食品を宇宙食向けにこれ以上開発する計画はないが、限界はないと語っている。