アジアにおける消費者意識の高まりが、菓子をクリーンラベルのトレンドに飛びつかせる

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アジアの製菓産業は、消費者が健康に良い満足感のある製品を求めているため、クリーンラベルの課題にますます取り組むようになってきている。

Mintelのデータによると、APACで発売された新規食品および飲料の60%は、少なくとも1つのクリーンラベルクレームが含まれている。

原料サプライヤーChr. Hansenは、菓子はもはや例外ではないと語っている。

同社シンガポールのナチュラルカラー、リジョナルマーケティングマネージャー、Carel Soo氏は、消費者の健康に対する意識の高まりが企業に満足のいく製品、すなわち「健康に良い天然成分使用、少量サイズ、少ない砂糖とカロリーのより健康的な製品を生産させている」と語っている。

潜在市場

Euromonitorのデータに基づくと、APACの菓子市場全体の規模は370億米ドル。

シンガポールのナチュラルカラー リジョナルアプリケーションセンターマネージャーであるJude Wong氏は、コンセプトの定義が異なっていても、クリーンラベル菓子の可能性は非常に大きいと述べていが、「それが何であるかについて明確な定義はありません」と付け加えた。

「クリーンラベルは異なる消費者、メーカー、国、年齢層、収入に対し同じではないかもしれません。一般的にクリーンラベルの意味は、食品または飲料に添加される成分はE番号を持たず、添加物とは見なされないという事です。たとえば、成分リストを見て、E番号の代わりにニンジン濃縮物と書かれていれば、消費者はそれを受け入れる傾向があります。」

菓子関連では、黒ニンジン濃縮物は、たとえば、アルラレッドやカルモイシンなどの人工赤系着色料を置き換えるために使用でき、ベニバナはタルトラジンなどの人工黄系着色料を置き換えるために使用できる。

着色料と応用

純粋にクリーンラベルの傾向とは別に、特にソーシャルメディアでの飲食に関する投稿が盛んなため、特に色はホットトピックとなっている。

「今日、消費者は、インスタ映えする、シェアが可能、普通でない、ユニークな体験を探しています」とSoo氏。

Chr Hansenは、ハンセンスイートポテトをベースにした色調が赤、オレンジ、黄色のFruitmax Redsを2019年2月に発売した。

「これらの色は多くの場合、消費者のお気に入りです。 アルラレッドのような人工着色料の代わりに使用します。」とSoo氏。

Wong氏によると、Fruitmaxの色調は最小限の加工であり、果物や野菜に由来し、防腐剤は含まれていない。

最近では2019年4月に、同社はパン菓子用の二酸化チタン代替品を世界的にリリースした。

二酸化チタンは、白化作用のために食品で広く使用されている添加剤だが、ナノ粒子を含んでいる。ただし、食品中のナノ粒子の健康への悪影響に関する研究は、最終的には2020年1月からフランスでの二酸化チタンの禁止につながった。

Wong氏曰く、「二酸化チタンは多くの国で人気がなくなっているため、白化剤の代替品が必要となっています。」