減損損失は、味の素フーズ・ノースアメリカ社(AFNA)およびプロマシドール・ホールディングス社により発生。 これにより、同社は2018年度の業績予想を修正することになった。
その結果、事業利益予測は前回予想の957億円より9.9%減の862億円まで下落する見込みである。
親会社株主に帰属する当期利益の予想もまた、550億円から216億円へと60.7%減少した。
同社は、減損損失は、2016年に558億円で購入した南アフリカの食品製造会社であるプロマシドール・ホールディングス社への投資および商標権の取得など、複数の要因によるものであると説明した。
加えて、新しい生産システムへの投資、および 新しいトラック輸送規制に関連する物流費用の増加が、米国の事業の収益性に影響を与えた、と同社はプレス声明で述べた。
FoodNavigator-Asiaの問い合わせに、広報担当者は、米国でのインバウンド資材物流とアウトバウンド完成品配送の輸送価格が急上昇したと理由を述べた。
ドライバーの不足により、時間通りに商品を顧客に届けることができなかったケースもある。
米国市場で直面するその他の課題には、冷凍食品事業の労働集約型労働力への依存、および失業率の低い国内で労働者を維持するための賃金引き上げ圧力が含まれる。
米国では、味の素が販売店を通じて自社製品をフードサービスに販売している一方、小売パートナーはJFCインターナショナル、クローガー、ウォルマート、コストコ、サムズクラブなどがある。
日本では、冷凍食品部門での非常に激しい競争故に、「売上高と事業利益は前回の予想を下回ることが予想される」。
売り上げはまだ伸びている
それにもかかわらず、味の素は米国での事業に楽観的だ。
米国での売り上げは、主に日本をはじめとするアジアの冷凍食品の人気に支えられているという。
同社は「味の素の餃子、麺、米飯の強みを中心に、味の素フーズ・ノースアメリカ社(AFNA)の販売ネットワークを利用して、味の素が旧味の素ウィンザー(現AFNA)を買収した時点で北米の冷凍食品市場の中で成長分野であった、日本およびアジア/エスニック食品市場で米国全域の小売チャネルへの販売を加速しています、ただし、短期的な収益性の低さから、味の素は減損損失を計上しました。」と述べた。
2018年12月に終了した同社の連結業績によると、ヨーロッパと北米での売上高の増加が海外の冷凍食品事業の成長の原動力となった。
これにより、冷凍食品の海外売上高は、2017年から2018年にかけて787億円から868億円に増加した。
2018年4月から12月の間に、北米は味の素フードの売上高309.7億円の4分の1をたたき出した。
北米にある2つの工場、ジョプリン(ミズーリ州)にある最近買収したアペタイザー工場とサンディエゴにあるもう1つの工場で生産を拡大するために、同社は工場と物流に構造改革を導入する。
計画には、生産改善のためのマンパワーの追加、調達および購買コストの削減、外部の物流専門家からの支援の確保が含まれる。
討論を主導するために、西井孝明社長が率いる経営基盤検討委員会が設置されている。
同社は「2018年度第4四半期に生産を安定させる」とし、2019年度からさらなる改善を計画している。