乳製品価格の高騰:増加する生産コストを転嫁する3大ブランド

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森永、雪印メグミルク、明治は、4月1日から、牛乳、ヨーグルト、その他の乳製品に新しい価格を導入する予定だ。

牛乳、ヨーグルト、チルドデザートなど、合計235の製品が価格改定される。

価格改定内訳 -  明治が111品目、メグミルクが79品目、そして森永が45品目。

これらの製品は、B2Bフードサービスパートナーまたは小売店に販売されている。

3社は、価格変更が予定されている製品のリストと価格の変化率をWebサイトで公開している。全体で、価格の変化は1.5%から8.3%の範囲になる。価格の最大変化は、森永のチルドデザート - 140gの森永焼プリン で、小売価格は120円から130円に、8.3%のアップとなる。

新価格は4月に導入されるが、 3社は価格改定について団結して合意するようなことはしていない。価格改定は各社とそれぞれの牛乳生産者の間で個別に合意された。 牛乳供給の価格改定により、各メーカーは製品の小売価格を変更することとなった。

牛乳生産能力の低下

3社は各々のプレスリリースで、価格変更の主な理由は国内酪農家の減少と牛乳生産能力の減少によるものであると述べた。

FoodNavigator-Asiaの問い合わせに、森永乳業広報部のMitsunori Watanabe氏は、同社が収集した牛乳の量は2015年の765,000トンから2017年には734,000トンに減少し、全体として、酪農家の数も2015年の17,700人から2017年の16,400人に減少したと説明した。

「日本の酪農業は現在、飼料価格と人件費の高騰により厳しい環境に直面しています。 生乳の生産も、酪農家の数が減少するにつれて減少し続けています。加えて、労働力不足の激化により人件費と流通費が増加したため、包装材料の価格とエネルギーコストも近年上昇している」と森永乳業は声明を出した。

製造や流通などの自主的な努力でコスト削減に努めてきたが、原材料コストの上昇は企業の努力だけでは吸収できないレベルに達したと同社は強調している。