農林水産省(MAFF)は記者会見で、全体として、農林水産物の輸出は前年同期比12.4%増の9,068億円に達したと発表した。
昨年の業績により、同省は、今年1兆円を達成するという目標は可能と考えている。
川 貴盛農林水産大臣は記者会見で、「1兆円のゴールを達成するためには、年率10%以上の成長が必要だ。輸出品の生産者を支援することで、目標を達成するよう努力する」と語った。
日本酒の輸出は前年同期比19%増の222億円となり、18年ぶりに200億円を超えた。
日本酒の主要輸出先は米国63億円で、続いて香港、次に中国が続く。需要の伸びは香港と台湾が最も高かった。
牛肉の輸出においても著しい伸長が見られ、29.1%の成長で247億円の輸出額に達した。
核不安を軽減
食品輸出は着実に増加し続けているが、政府は、食品に対する核放射線の影響が依然として一部の国では懸念材料として残っていると指摘した。
そのため、輸出禁止を緩和・廃止するために政府間交渉に必要な情報や科学的データを収集する必要がある。
また、農産地への視察も行われる予定で、外国政府の規制担当官が視察に参加するよう招待される予定。
先月、福島県知事の内堀 雅雄氏が香港を訪問、2011年の原発事故で大打撃を受けた地域からの食糧輸入禁止措置を解除するよう現地で、輸入規制を所管する食物衛生局長官や食品業界出身の立法会議員、業界団体会長と会談、滞在中、桃や日本酒など県の主要輸出品のPRも行った。
「福島の活性化が進行中です。誤報を修正するために、福島の食品の安全性と品質を促進させるために来ています」と地元メディアNNA Japanに語った。
しかし、香港の福島産品に対する認識と懸念は根強いままであると結論を下し、訪問は残念な結果となったようだ。
昨年11月の住民投票で、78%が禁止を支持して投票した後、日本の原発地域に対する輸入禁止を継続している台湾では、新たな動きが浮上している。
台湾日本関係協会副事務局長のHsieh Bor-huei氏は最近、日本の原発被災地から輸入される食品に包括的な禁止を課すのではなく、特定の食品のスクリーニングを検討していると台北タイムズ紙は報じた。
この動きは台湾が日本主導の国際的経済圏である、包括的及び先進的な環太平洋パートナーシップ協定 (CPTPP) に加盟しようとしていることに起因している。