オーガニック食品は日本ではニッチな業界の位置付け、菓子類が最も急成長

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昨年、日本のオーガニック食品は需要が高まり、特に急成長を遂げたのが菓子類(自然派の菓子)である。

昨年、オーガニック加工食品は1%の価値成長を遂げ、売上高は3億7,100万米ドル(420億円)を記録した。

このカテゴリーは、2022年に1%のCAGRとなり、3億8900万米ドル(440億円)に達すると予想されている。

オーガニックスイーツは、昨年、売上高が4%増の350万ドル(4億円)と最も大きな成長を見せた。

最も成長著しいのは、オーガニックチョコレート菓子で「Bean to Bar(カカオ豆の選定から焙煎、板チョコレートまで)」の流行に後押しされている。

職人技の製品や食品の原産地に対する関心が高まり、中小企業が次々とオーガニックチョコレートの販売を手掛けるようになったということだ。

しかし、オーガニック食品は健康食品の、オーガニック食品はニッチ市場の域を超えていない。

成長を妨げている要因は、消費者に無添加商品とオーガニック商品を区別する知識が欠如していることかもしれない。

高度な細分化

こだわりのオーガニック商品が増え、大手ブランドに対して消費者の懐疑意識が高まったことで、日本の競争環境は細かく分割されている状態である。

職人が手がけた商品は、オーガニックな加工食品の大部分を占めていた。

このレポートによると、昨年は小規模な技巧的ブランドがオーガニック食品市場の大半(84.1%)を占め、大企業はわずか15.9%に留まった。

大企業の中でも、市場は細分化されている。

例えば、日仏貿易は、昨年、オーガニックパスタの「Alce Nero」ブランドの人気により6.2%のシェアを獲得したトップ企業の一つである

これに続く高梨乳業は3.4%、キッコーマンは1.8%となっている。味の素とヤマサは、それぞれ1.7%、1.6%の市場シェアを獲得している。

職人が手がけた商品については、売上の100%がオーガニックなパンであった。

規模の小さなベーカリーの場合、少量生産なので、さまざまな種類のオーガニックパンを販売できるからである。

小売チャネル

電子商取引小売は、昨年、オーガニックな加工食品の最大の流通チャネルだった。

2017年にはカテゴリー価値の40%を占めた。

「多くのオーガニック食品メーカーは、インターネット小売に力を入れている。オーガニック食品のコストは高額な上、従来の店舗での販売が影響を及ぼしているためである」。

従来のモデルに関しては、日本最大の小売店であるAeonがオーガニック商品販売の拡大に取り組んでいることから、オーガニック部門は大幅に拡大する可能性が高い。

例えば、同社は2016年以降、トップバリュグリーンアイという自社ラベルでオーガニックの新鮮な野菜や包装食品を販売しており、その商品は全国の約2,600店舗で購入可能となっている。