「最近、消費者の間でインスタ映えする食品が流行っています。新製品を開発する際に、私たちも流行りに注目してみました。私たちは最も視覚的にインパクトのある鮮やかな青色にしました」と同社の海外事業部マネージャー深谷龍氏はFoodNavigator-Asiaに語った。
消費者の人工着色料に対する懸念に対応するため、同社は天然着色料であるスピルリナ抽出物を使用している。
ドレッシングは1本あたり5000mgのコラーゲンが含まれ、同社の深谷氏は、
「当社が行った市場調査から、女性の消費者は健康と美容のための成分について尋ねられると、コラーゲンとビタミンCにすぐに連想します。このため、ドレッシングにコラーゲンを配合することにしました」と美容を重視する女性消費者を意識した製品であると説明した。
希望の色を実現、そして製造プロセスを通して一貫した着色を確保するために、同社は研究開発に少なくとも10ヶ月をかけたと深谷氏は語った。
「サイドディッシュだけでなく、メインディッシュやデザートにも使えるドレッシングやソースを作りたいと思いました」。さらに、このドレッシングには、ご飯やゆで卵など、他の食べ物にも使うことができると、深谷氏は補足した。
売れ行き
深谷氏はこの製品が予想を上回る売れ行きで、発売直後に在庫切れになったことを明かした。
現在のところ、ドレッシングの賞味期限が90日間であるため、これは同社のオンラインストアでのみ、日本国内向けに販売されている。
しかし、香港と台湾からの問い合わせがあり、同社はこの2つの市場での製品販売を検討してる。
色の役割
インスタグラムなどソーシャルメディアアプリーの普及により、食品業界では色の使用に革新が求められている。
「色は食品購入の重要な要素です。棚で目立つように、新発売の食品と飲料は色彩に富んだものが中心となり、その数も増えています。食品がインスタ映えするかどうかは購入決定を左右する大きな要因であり、特にミレニアルとZ世代がこの流行を牽引しています」とInnova Market InsightsのSarah Browner氏は語った。
しかし、インドに拠点を置く天然抽出物の製造会社で輸出業者のArjuna Natural Extractsの取締役Antony Kunjachanによると、天然着色料の使用は、なお市場で圧倒的に高価であるため、アジア太平洋地域では広く普及していない。
しかし彼は、クリーンラベル製品を求める消費者のニーズが高まれば、天然着色料への要求が高まることを確信している。