先週、21年ぶりに香港を訪問した日本の河野太郎外相が行政長官のキャリー・ラム氏に福島県とその周辺地域の食品の輸入規制解除を要請した政治的な広報活動を展開しました。
日本の食品輸出取引の4分の1を占める香港は、2011年の震災以来、福島産の食品輸入を禁止している55ヵ国・地域のうちの一つです。
ラム氏が輸入再開に難色を示し、今回の訪香は日本側の思惑通りには進みませんでした。
「ラム氏は、市民の健康を守るのは[政府]の責任であり、食の安全と国民の信頼を得るための効果的な方策を実施しなければならないと強調した」とラム氏事務所は公式発表で述べています。
今回の訪問は、韓国が東北地方からの(海産物)輸入の全面禁止を継続すると発表した直後に実施されました。この韓国による禁止措置は、世界貿易機関(WTO)によって後に「恣意的かつ不当」であるという裁定が下りました。
裁判の裁定に当たるWTOの勧告に対し、3月、韓国の貿易省は直ちに上訴する方針を明らかにしました。
「勧告があっても、現行の輸入規制措置が解除されるわけではない。政府はいかなる場合でも放射能に汚染された食品がわれわれの食卓に上ることがないよう、安全確保に全力を尽くす」」と、上訴を前に、強行的な姿勢の声明文を発表しました。
一方、バンコクで予定されていた福島産のヒラメ祭が放射能汚染の商品に対する強い圧力を受けて、中止に追い込まれました。
日本の当局機関は、対象地域の食品は安全であり、2015年以降、放射能は検出されていないと述べています。今年1月、安全委員会は、米の検査手順を果物や野菜と合わせるため、汚染検査を段階的に廃止し、代わりにランダムなスポット検査を行うと発表しました。
国連食糧農業機関(FAO)もこの姿勢を支持しており、昨年5月、東京で開催された被災地の生産物の安全性をアピールするイベントでは、同機関の事務局長は福島産の梨や林檎を使ったスイーツを大衆の前で食べて見せました。
その際、「食の安全性を心配する理由は見当たりません」と、ジョゼ・グラツィアーノ・ダ・シルバは語りました。
原子力発電事故の1年後、汚染合格レベルを半分に下げ、日本の関係当局は世界で最も厳しい放射能基準を設けました。
しかし、福島産の食品の安全性を主な輸出市場に説得するのは、かなり難しいようです。