カネカのクオリティー・オブ・ライフ事業部ビジネス開発部長のPeter Lambrechtsによると、食品メーカーは「グラボノイド」を数多くの製品に使用して、ダイエット食品や筋肉増強食品として日本で販売促進できるようになるといいます。
「この適応拡大は、美容、ダイエット、ボディシェーピングの分野を大きく切り開き、甘草抽出物の主要な適応分野に変化をもたらすことになります。カネカがこの市場にもたらしたかったこと、すなわち、“科学を発展させて、品質を向上させる”好例となりました」とPeter Lambrechtsは述べています。
2011年に欧州委員会より承認された4つのカテゴリー(食品サプリメント、フルーツジュース、ヨーグルト、ヨーグルトドリンク)ではなく、新しいカテゴリーが設定されることになります。Peter Lambrechtsによると、当初の申請時には、今回新規に認定されたカテゴリーを含めていませんでした。
「安全性と科学で裏付けられた会社は、どの食品カテゴリーに申請したらいいか分かりません。事前に設定することは難しいことです。しかし、2011年に承認された4つの食品カテゴリー内で販売を始め、市場の販売量をみて、新しい食品カテゴリーが設定されていくものと思います」と述べています。
「“鶏が先か、卵が先か”に似ています。市場を見据えてから認定を受けるか、認定を受けてから市場を探すかの違いです」と説明しています。
「とは言うものの、議論に多くの時間を費やしました。加盟国による審査・調査には60日間を要します。加盟国が多い分だけ、コメントが多く集まるのもいつものことです。これらの課題をひとつひとつ解決していきました」と付け加えています。
今回の適応拡大の承認を得て、カネカはスポーツ関連を含めて「グラボノイド」の他のカテゴリーの可能性を模索していきます。さらに「グラボノイド」のヘルスクレーム(健康強調表示)の承認取得にも歩を進める可能性もありますが、Peter Lambrechtsはその前に優先させるものが他にあると言います。
「今のところ、補酵素コエンザイムQ10の還元型成分である『ユビキノール』のヘルスクレームを優先させており、すでに行動を起こしています。この製品で承認取得プロセスを学習しながら、法的手続きを行っています。この作業が終了したら、次のステップとして『グラボノイド』に移り、ヘルスクレームの取得手続きに進む予定です」と説明しています。